慶應義塾大学 グローバルCOEプログラム 幹細胞医学のための教育研究拠点
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Young Researchers' Trip report


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第35回日本分子生物学会年会

氏名

佐藤 幸男
博士課程 2年
救急医学

詳細

参加日:2012年12月11日~2012年12月13日

活動レポート

今回、私はGCOE Young Researcher Support Planからのサポートを頂きまして、第35回日本分子生物学会年会にてポスター発表させて頂きました。これまで臨床医としての学会発表はある程度の経験がありましたが、研究を開始して初めての基礎研究についての基礎研究学会での発表ということで相当な不安がありました。結果的には数名ではありましたが他の施設の研究者の方々から質問や研究へのアドバイスを頂き、自分が取り組んでいる研究分野で競合する相手がいることを実感し、その方々と議論が出来ましたことは大変有意義で有りまた貴重な機会となりました。

また、自分の研究に関する有用な情報を得ることも出来ました。特筆すべきは、2日目のワークショップ「低酸素バイオロジー;転写制御から細胞間ネットワークへと広がるハイポキシア研究の最前線」において、転写応答から細胞間ネットワークまで広がる低酸素応答システムについて、最新の知見を交えて紹介されました。低酸素応答は炎症の発症およびその制御、組織リモデリングにおいて重要な役割を果たしていることが示唆されています。3日目の「Notchシグナルによる細胞の多能性と分化の制御」では、Notchシグナル研究の専門家達が最新の結果を発表されており、Notchシグナルは様々な幹細胞においてそれぞれのcontextに応じて分化の抑制、促進の両方向で働いていることが明らかになってきており、これらから得られた知見は今後の自分の研究内容である間葉系幹細胞の炎症制御機構の解明に生かせるものと感じており、大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。更に学会が終わって夜になると同じ分野の研究者達が集まって懇親会を幾つも開いて意見交換をしており、研究者としての学術集会の過ごし方を垣間見ることが出来ました。

アジア最大の基礎研究学術集会と言われるだけあり、参加者数の多さと内容の濃さに圧倒された3日間でした。この経験を糧に引き続き研究を進めて参りたいと存じます。この度はこのような大変貴重な機会を頂きまして有り難うございました。深く御礼申し上げます。

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