慶應義塾大学 グローバルCOEプログラム 幹細胞医学のための教育研究拠点
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Young Researchers' Trip report


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10th International Society for Stem Cell Research 2012

氏名

関 倫久
助教
(2009-2010年度 GCOE RA)
循環器内科

詳細

参加日:2012年6月14日~2012年6月15日

活動レポート

私は2012年6月横浜みなとみらいで開催されましたISSCR2012に参加させていただきました。近年iPS細胞研究が過熱していることもあり、演題の中でもiPS細胞に関連したものの数が目立ちました。また、基礎と臨床をつなぐ研究ともいえる疾患iPS細胞研究に関しても多くの演題があり、注目を集めていました。Posterではそれなりの数の疾患iPS研究が発表されておりiPS細胞を樹立したのちに疾患の解析までたどり着いていないものもありましたが、Oralで発表される疾患iPS細胞研究に関してはやはり疾患の表現型の解析まで進んでその差異を結果として示しており、世界中で驚異的なスピードで研究が進んでいることを改めて実感いたしました。また、その中でも疾患の重症度の差異に関してまで、in vitroの結果から言及しているものもあり、疾患の機序の解明に向けて一歩進んだ研究として興味深く感じました。

Poster発表に関しては会場は非常に多くの人であふれており、活気のあるものでした。iPS細胞に関しては樹立の方法に関する報告は、もはや外来遺伝子はフリーであることは当たり前ともいえるようなレベルになっており、競争の激しさを物語っていると感じました。自分が用いていたセンダイウイルスに関する樹立報告も複数認められ、さらに試行錯誤がなされ、効率などの点で進歩を認めており、同領域においても研究が着実に進んでいると実感いたしました。また、心臓分野においてはiPS細胞からの心筋分化誘導効率の改善に関わる研究や細胞移植を見据えた研究がポスター会場で注目を集めており、今後のさらなる進歩が予測されました。

また、私個人としましては学会場で研究に関わっている他の研究機関の先生方と直接話をする機会もあり、研究発表で刺激を受けるだけでなく、非常に有用な時間を過ごすことができたと感じました。今後の自分の研究への姿勢を見直す機会となったと思います。

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