慶應義塾大学 グローバルCOEプログラム 幹細胞医学のための教育研究拠点
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Young Researchers' Trip report


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41st Annual ESDR Meeting 2011 ウィーン医科大学皮膚科

氏名

吉田 和恵
GCOE RA
皮膚科学教室

詳細

GCOE Young Researcher Support Plan(2011年度)
参加日:2011年8月29日~2011年9月11日

活動レポート

今回、バルセロナで行われた41st Annual ESDR meeting 2011 (ヨーロッパ研究皮膚科学会年次学術大会)に参加いたしましたので、ご報告させて頂きます。バルセロナは、スペインの首都マドリードに次ぐスペイン第二の都市であり、オリンピックが開催されたことで記憶されている方も多い都市かと思います。今回は日本研究皮膚科学会とヨーロッパ研究皮膚科学会のcollegiality awardを頂けたこともあり、ウィーン医科大学の皮膚科を8月29日から9月6日まで訪問した後に学会に参加いたしました。ウィーン医科大学の前身ウィーン大学医学部の皮膚科では、日本に西洋医学の皮膚科を導入した土肥慶蔵先生が学ばれた歴史ある皮膚科であり、日本の皮膚科の原点とも言える場所を訪問する事ができたのは大変光栄でした。私は主にアレルギー、免疫、感染症部門の研究者の方々とさまざまなディスカッションをさせて頂く事ができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。ウィーン医科大学皮膚科は、皮膚科外来だけで30室以上あり、皮膚科の病棟も3フロアある非常に大きな皮膚科であり、患者さんも多い事から臨床研究も盛んに行われており、臨床に直結した基礎研究も活発に行われている事が印象的でした。

ウィーンからバルセロナに到着すると、雲一つない青空が一面に広がる、太陽と情熱の国スペインの空気が待っていました。観光に行きたい気持ちを抑えつつ、学会場へ向かいましたが、ヨーロッパのみならず、アジア、アメリカなどからも多くの研究者が参加し、学会場も熱気にあふれていました。皮膚の免疫、腫瘍、炎症性疾患などさまざまな分野のtopic を聴くことができ、大変勉強になりました。今回、私はアトピー性皮膚炎におけるタイトジャンクションバリアと樹状細胞の解析結果について、plenary sessionで発表させて頂くことができました。タイトジャンクション、樹状細胞それぞれの分野で有名な先生方からもいくつか質問を頂くことができ、自分の研究に興味を持って頂けたのがとても嬉しかったです。バルセロナを観光する時間はあまりありませんでしたが、学会の空き時間に行ったサグラダファミリアはいまだ建築中ですが、歴史を感じさせる外観、モダンな雰囲気の色彩、光溢れる内部ともに素晴らしく、感動しました。

今回の学会参加を通して、自分が少しずつ追い求めてきた研究結果が国境を越えて多くの方に興味を持って頂く事ができ、その成果を共有することでさらに新しいものが生まれていくことの可能性を改めて感じました。今後も臨床に還元できるように研究を続けていきたいと思います。

末筆ながら、サポートしてくださったGCOEプログラムに感謝いたします。今後もこのような活動が続けられる事を願います。

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