慶應義塾大学 グローバルCOEプログラム 幹細胞医学のための教育研究拠点
English

Young Researchers' Trip report


ホーム > Young Researchers' Trip report > 8th IBRO2011 WORLD CONGRESS OF NEUROSCIENE (Florence, Italy)

8th IBRO2011 WORLD CONGRESS OF NEUROSCIENE (Florence, Italy)

氏名

今泉陽一
GCOE-RA
生理学

詳細

GCOE Young Researcher Support Plan(2011年度)
参加日:2011年7月13日~ 2011年7月20日

活動レポート

今回2011年7月13日~20日まで、イタリアのフィレンツェで開催されました第8回IBRO World Congress of Neuroscienceに参加いたしましたのでご報告させて頂きます。本学会は4年に1回開催される神経研究全般に関する国際学会です。神経発生研究から神経変性疾患まで多岐に渡って研究を行う研究者が集い、その成果を発表するため、神経をテーマに研究する人にとっては最新の学術的な知見を得るために大切な場となっていると同時に、グローバルなヒューマンネットワークを築くのに非常によい機会となっています。

また、今回の学会会場はフィレンツェ市内の北西部に位置する「サン・ジョヴァンニ・バッティスタ要塞」と呼ばれる敷地内で開かれました。これはフィレンツェ公アレッサンドロ・デ・メディチの養成で1537年に完成した歴史的な建造物で、空からみると五角形をしています。これまでいくつもの学会を経験してきましたが、歴史的建造物の中での学会に参加したのは今回が初めての経験でした。町並みも素敵でメディチ家統治時代にルネッサンス文化が花開いたと言うこともあり、世界遺産であるドゥオーモやピッティ宮殿、ウフィツィ美術館等様々な芸術に溢れていました。

本学会にて、私は「Galectin-1 is expressed in early-type neural progenitor cells and down-regulates neurogenesis in the adult hippocampus」というテーマで発表いたしました。現在、ガンや免疫の分野で脚光を浴びている「Galectin-1」の成体海馬神経新生における役割をgalectin-1ノックアウトマウスを用いて明らかにした結果を報告させて頂きました。参加者と活発な議論をする事ができ、これまで私達のグループが報告してきた成体側脳室下帯での役割と異なり、同じ分子が2面的な機能を脳内で持つという点に興味を持って頂けたように感じました。そして、興味があった神経変性疾患の発表も多くあり、その知識を体系的に理解することができ非常に大きな収穫となりました。

最後に、本学会参加をサポートして頂いたGCOEプログラムに御礼申しあげます。

Copyright © Keio University. All rights reserved.