慶應義塾大学医学部学生は卒業までに、コンピテンスI~VII (科目の履修により修得される能力)を身につける。

I. プロフェッショナリズム

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、

  1. 人間の尊厳を尊重し、患者の福利を優先して行動できる。
  2. 医師としてふさわしい身なり、振る舞いをすることができる。
  3. 医の倫理と生命倫理の原則を理解し、それに基づき、考え、行動できる。
  4. 法的責任・規範を遵守する。
  5. 医療資源、医療システムの公平性を理解し、患者、患者家族の心理・社会的要因と社会的背景に配慮し、その立場を尊重する。
  6. 患者の自律性を尊重し、敬意、思いやり、共感、誠実、正直、高潔な心で、対応することができる。
  7. 自己の知識、技能、態度の向上を目指し、生涯にわたり自律的に学びつづけることができる。
  8. 独立自尊の気風を養い、自己管理・自己評価を行い、自身で責任を持って考え、行動できる。
  9. 患者情報など個人情報を守秘する責務を理解し、実践できる。
  10. 医学、医療の発展、人類の福祉に貢献することの重要性を理解する。

II. 医学知識

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、診療や研究の基盤となる基礎医学、臨床医学、社会医学、公衆衛生学などに関する以下の領域の知識を習得し、応用することができる。

  1. 正常構造・機能
  2. 遺伝、発達、成長、加齢、死
  3. 心理、行動
  4. 病因
  5. 構造・機能異常
  6. 診断、治療
  7. 疫学、予防
  8. 医療経済

III. 診療の実践

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、

  1. 患者病歴の聴取を適切に実践できる。
  2. 身体診察を適切に実践できる。
  3. 基本的臨床手技や緊急処置を安全に実践できる。
  4. 主要な検査所見の解釈ができる。
  5. 臨床推論に基づく診断過程を系統的に実践できる。
  6. 臨床推論の過程を反映させた診療録の作成を実践できる。
  7. 患者の療養計画及び疾患管理・予防計画の策定が実践できる。
  8. 病状説明・患者教育を、監督・指導のもとで実践できる。
  9. 医療安全・感染対策を実践できる。
  10. 電子リソースなどを用いて関連情報を検索し、EBMを実践できる。

IV. コミュニケーション

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、

  1. 患者および家族と、傾聴、共感、支持的態度を示すコミュニケーションを実践できる。
  2. 同僚や他の医療職とチーム医療を実践できる。
  3. 社会、地域からの医療に対するニーズを理解できる。

V. 医療・福祉への貢献

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、

  1. 保険制度をはじめとする診療提供システムを理解し、活用できる。
  2. 各種医療専門職の役割を理解し、協力できる。
  3. 地域の医療資源について理解し、活用できる。
  4. 疾病予防・健康増進を理解し、その活動に参加できる。

VI. 科学的探究

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、

  1. 医学研究が医学・医療の発展や患者の利益の増進を目的とすることを理解できる。
  2. 科学的思考に基づいた批判・討論ができる。
  3. 未解決の医学的問題を理解し、仮説をたてて、それを解決する具体的な方法を立案し実践できる。
  4. 研究の立案・実践・発表における倫理的な配慮ができる。
  5. データベースを検索し、必要な科学情報を得ることができる。
  6. 実習・実験結果を適確にプレゼンテーションすることができる。
  7. 適切な統計手法を選択し、統計解析することができる。

VII. 国際医療人としての資質

慶應義塾大学医学部学生は、卒業時に、

  1. 英語の医学・医療情報を入手、理解し、英語での情報発信ができる。
  2. 英語以外の外国語の学習を通じて、当該言語による必要な情報の入手、異文化の理解ができる。
  3. 健康問題や疾病予防について国際的視野に立って理解できる。