林先生が大事にしていることは、学びへの好奇心を忘れないこと。
「医学や医療は日々進んでいるので、いつまでも勉強し続ける姿勢は大事だなと思っています。『半学半教』といって、『教員と学生も半分は教えて、半分は学び続ける存在である』という慶應義塾の精神があるのですが、その姿勢を持ち続けたいですね」
研究者や医師に向いているのはどんな人なのかも聞いてみました。
「研究者には、何か知りたいという気持ち、わからないことを明らかにしたいという気持ちが強い人が向いていると思います。また、研究って結果が出ないことも多いので、粘り強く、かつ楽観的な方がいいかもしれません。医師に向いているのは、患者さんと接する仕事ですので、人が好きな人のほうがいいでしょうね。それに加えて、しっかりと責任を持ってやっていく覚悟が必要だと思います」
仕事を選ぶときの極意についても林教授はご自身の体験も踏まえて答えてくれました。
「どの職業を選ぶにせよ、仕事は人生の中で長い時間を占めるので、自分が興味のあること、やりたいと思ったことを見つけること、そして最初の『やりたい』という気持ちをどれだけ長く持ち続けられるかも大事。長く情熱を傾けられるような仕事を見つけて、それにしっかり取り組んでいくと良いと思います。また、仕事は大事ではあるのですが、やはり自分が健康で幸せでなければ良い仕事はできないと思います」