Q:慶應義塾大学医学部に入学してみた感想は?
本当によかったと思います。学校の方針が文武両道で、勉強だけではなく、体を動かしたり、色々なことを経験したりしながら学ぶというもので、その理念が自分の指針と近いと感じています。勉強だけではなく、スポーツも頑張っている学生が多く、両立する姿を見てすごいと感じたと同時に、私の居場所はここだと思えました。
Q:勉強と空手部との両立は大変ではないですか?
そうですね。今は5年生なので、臨床実習も始まり、これまでとはまったく違う生活です。さらに空手アンバサダーの活動もありますが、意外にうまくこなせています。というのも、自分一人でやっているわけではないからです。家族や部活の仲間が応援してくれて、周りの人に助けられているおかげで、日々、与えられた実習と練習をこなせているという想いです。実習は講義とは違い、変な隙間時間ができてしまうので、その合間に道場にいけるというのが、むしろありがたい環境だと思っています。
Q:空手の引退を考えたことはないのですか?
先日国体が終わり、さすがに1年後のことを考えると国家試験があるので、いつまで続けるか考えてはいるのですが、東医体6連覇は大きな目標です。最近、一つ上の先輩がまだ部活を続けていらっしゃって、そんな尊敬できる先輩を見ていたら、私も最後の最後まで選手として頑張りたいなと思えるようになりました。また、空手部の監督がよくおっしゃっている、「勝ち負けだけではなく空手を通じて強くて優しい人間になる」という考え方に魅かれて、まだまだ未熟な自分を磨きながら頑張りたいと思っています。
Q:アンバサダーに選ばれたきっかけは?
慶應のOBで、世界空手連盟の事務総長をされている方がいて、その方からご指名をいただき、全日本空手道連盟から正式に認定していただきました。今までマイナー競技だったところからメディアに出て、空手に対して日本人の興味が向いたことが、少しでも空手のために役にたてた気がして、アンバサダーになってよかったと思うところです。