3月25日、リトアニア共和国保健省大臣のアルーナス・ドゥルキース氏が大使らとともに慶應義塾大学信濃町キャンパス・病院に来訪されました。
はじめに、松本守雄病院長から、人工知能を含めた多領域にわたる病院の斬新な取り組みを紹介し、また百寿総合研究センター長の新井康通教授から、健康長寿のメカニズムを明らかにする研究を説明しました。川崎元気高齢者研究など、百寿者、超百寿者、超高齢者の疫学調査について説明され、健康と生活の質(QOL)の維持のためには医療・介護の身体的側面だけでなく、地域社会の連携を通じた多面的なサポートが必要であることが解説されました。発表後は質疑応答が絶えず、高齢化社会の未来を見据えた活発な意見交換がなされました。
次に、一行は病院の取り組みの一つであるAIホスピタルの次世代型電動車椅子WHILL、薬品ピッキングロボットと薬品搬送ロボットを視察された後、救急センターでは佐藤幸男専任講師による救急科の運営と設備について説明を受けられました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に救急科の医師と看護師が派遣されたことから、一行は当院の救急医療体制に特に興味を示されました。
最後に、臨床遺伝学センターではバイオインフォマティクス研究の現場を視察され、小崎健次郎教授との活発な意見交換がなされました。
福澤諭吉はリトアニアを初め訪れた日本人の一人と言われており、本来訪はリトアニアと日本、慶應義塾の縁の深さを改めて感じる機会となりました。