2022年12月18日、慶應義塾大学医学部主催による第7回健康医療ベンチャー大賞の決勝大会が開催されました。
今回、7回目を迎える本コンテストには115チームからの応募がありました。本コンテストが学内外へ徐々に認知されていることの表れとして、慶應義塾大学内だけにとどまらず学外からも多数の応募がありました。当日の決勝大会は、日本橋ホールでのオンサイト開催と、Zoomによるオンライン配信のハイブリッドで開催され、各チームの熱量が存分に感じられるコンテストとなりました。
115チームの中から一次審査、二次審査を経て決勝に選出された7チームは、医療やビジネスの専門家からアドバイスを受け、それぞれのビジネスプランを入念にブラッシュアップして決勝大会に臨みました。
学生部門での優勝を勝ち取ったのは、赤ちゃんの泣き声を可視化するアプリを開発する「株式会社クロスメディスン」でした。また、学生部門のオーディエンス賞を受賞したのも同じく「株式会社クロスメディスン」でした。同社の子育て世代の声を反映させながらアプリを開発・改善してきた今までの活動が審査員に評価され、また、オーディエンスの支持を集めました。
社会人部門で優勝を勝ち取ったのは、人工組織を活用した乳房再建を目指す「レナートサイエンス」でした。また、社会人部門のオーディエンス賞を受賞したのは、転倒リスク見える化装置による転倒予防ソリューション「UNTRACKED株式会社」でした。
また、協賛のあずさ監査法人による企業賞および三井不動産株式会社による企業賞には、学生部門で優勝した「株式会社クロスメディスン」が選ばれました。クレコンリサーチ&コンサルティング株式会社による企業賞には、心不全患者のヒートショックの予防デバイスを提案した高校生のチーム「サモエドはもふもふ」が選ばれました。
また、シンポジウム①では『起業からIPOまでの軌跡』と題して
・シンポジスト:慶應義塾 常任理事 / 株式会社慶應イノベーション・イニシアティブの山岸広太郎氏
・シンポジスト:慶應義塾大学医学部 副医学部長(産学連携・イノベーション推進担当)の中村雅也氏
・モデレーター:慶應義塾大学医学部 名誉教授 / 株式会社坪田ラボ 代表取締役社長の坪田一男氏
にご参加いただきました。
シンポジウム②では『学生起業に必要な大学や企業の支援とは』と題して
・シンポジスト:一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)常務理事の曽山明彦氏
・シンポジスト:株式会社AYUMI BIONICS 代表取締役の田脇裕太氏
・シンポジスト:株式会社GramEye 代表取締役の平岡悠氏
・シンポジスト:慶應義塾大学イノベーション推進本部 スタートアップ部門長の新堂信昭氏
・モデレーター:慶應義塾大学イノベーション推進本部 特任講師の田澤雄基氏
にご参加いただきました。
今回の決勝大会の審査員からは、社会課題や患者の声を起点としたアイディアが多いことと、オンサイトでの白熱したプレゼンテーション、そして高校生や全国からの応募が増え多様性が生まれているという点が評価されました。
2023年度には第8回の開催が予定されています。