平成28年12月28日
信濃町地区研究者各位
信濃町キャンパス 学術研究支援課
12月27日付で平成29年度 日本医療研究開発機構(AMED)「臨床研究・治験推進研究事業(1次公募)」について新規課題が公募されました。
ご応募を検討されている研究者におかれましては下記照会先までご一報くださいますようお願いいたします。
(1) 応募意思の申し出締切:【平成29年1月13日(金)】
(2) 応募書類一式提出締切:【平成29年1月16日(月)】
【注意点】
・ 本学で応募が可能な方は、本学と雇用関係のある”常勤”の研究者となります。
・ 機関を対象としての公募であり、申請は代表機関の長が行うことになります。
・ 課題管理者が提案書類を提出するに当たっては、実施機関の長の了承をとる。また複数の実施機関が共同で課題を実施する事業提案を提出する場合には、参加する全ての実施機関の長の了承を得る。
・ 提案書の提出方法:【e-Rad】
―公募概要―
平成29年度 臨床研究・治験推進研究事業(1次公募)
http://www.amed.go.jp/koubo/050120161202-01.html
【受付期間】平成28年12月27日~平成29年1月27日(金)正午(厳守)
【公募課題】
1-1. 先進医療Bとして実施が認められた医薬品に関する研究
1-2. 疾患登録システム(患者レジストリ)を活用した医薬品開発を目指す臨床研究・医師主導治験の推進
1-3. 産学連携による薬事承認を目指した医薬品シーズの実用化を推進する研究
臨床研究の質を確保するための基盤整備に資する研究
2-1. 安価、高性能かつ国際水準を見据えた、臨床研究・治験の推進に資するEDC(Electronic Data Capture」/CDMS(Clinical Data Management System)の普及に係る研究
2-2. 臨床研究の副作用情報等の報告に係る研究
【各公募課題の内容】
<1-1. 先進医療Bとして実施が認められた医薬品に関する研究>
【研究開発費の規模】1課題あたり上限5000万円/年 (間接経費を含む)
【研究開発期間】最長3年度(平成29~31年度)
【採択課題予定数】0~2課題
【目標】
先進医療Bとして実施が認められた医薬品に関する臨床研究を実施し、治験や薬事承認につながる科学的評価が可能なデータの収集を目指す。また、臨床研究の実施により得られた情報を基に患者レジストリの構築又は既存のレジストリの改良につなげていくことも目指す。
【求められる成果】
先進医療完了(総括報告書等)、企業への導出等
【採択条件】
先進医療Bに該当する医療技術であって、先進医療技術審査部会及び相当する会議体で「適」または「条件付き適」と評価された医薬品に関する臨床研究(審査中のものを除く)を募集対象とする。また、研究開発期間終了時に先進医療を完了し、治験への移行や薬事承認申請等が見込める研究であること、ICH-GCPに準拠する研究であることを条件とする。
なお、採択にあたっては下記の点を重点的に考慮して評価する。
(a) 企業と連携して実施する研究
(b) AMEDが実施する他の研究事業での開発支援を受けて、臨床研究の開始に必要な非臨床試験が終了したシーズ
(c) 臨床研究の実施を通じて、患者レジストリの構築又は改良につなげることが見込まれる研究
(d) 臨床研究において必要な症例数を確保するための具体的な方策が策定されていること(適確な患者・参加者のリクルートや適確な医療機関による実施体制の構築等)
<1-2.疾患登録システム(患者レジストリ)を活用した医薬品開発を目指す臨床研究・医師主導治験の推進>
【研究開発費の規模】1課題あたり上限5000万円/年 (間接経費を含む)
【研究開発期間】最長5年度(平成29~33年度)
【採択課題予定数】0~4課題
【目標】
研究者・大学・学会・ナショナルセンター等が構築・蓄積した患者レジストリを活用し、効率的な臨床研究・医師主導治験を実施することにより、医薬品(適応外使用の解消を含む)の早期の薬事承認申請あるいは企業への導出を目指す。特に本公募では、臨床研究または医師主導治験の実施を通じて、既存のレジストリを治験等に活用する上での問題点・課題解決策に関する研究も行いながらレジストリの改良も目指す。
【求められる成果】
患者レジストリを活用した臨床研究・医師主導治験の完了(総括報告書等)、企業への導出、患者レジストリを治験等に活用する上での問題点の抽出及びレジストリの改良 等
【採択条件】
研究者・大学・学会・ナショナルセンター等が構築した患者レジストリを活用して医薬品を開発するための臨床研究・医師主導治験を支援する。
採択に当たっては、下記(a)(b)を共に満たすことを必須とする。
(a) 研究の対象とする疾患の患者レジストリがすでに蓄積されており、開発する医薬品の臨床研究・医師主導治験の実施にあたり必要な症例数の確保が確実に見込まれること。
(b) レジストリの地域展開・全国展開に関する具体的な方策や、新しい治療法開発のための治験に活用する上での問題点の抽出及び改良に関する方策を検討していること。
また、下記の点を重点的に考慮して評価する。
(c) 患者のヒストリカルデータを追跡でき、今後の研究に資するレジストリへの改良を目指す研究が含まれていること。
(d) 疾患登録システムの患者の治療歴の情報を対照群として活用した、希少疾患等を対象とした効率的な治験の実施を図るための研究が含まれていること。
(e) 医師主導治験
(f) 研究開発期間終了時に、治験への移行や企業への導出あるいは薬事承認申請が見込める研究
(g) 臨床研究中核病院や特定機能病院と連携して実施する研究
(h) 企業と連携して実施する研究
(i) AROを活用して実施する研究
(j) 多施設共同試験を実施する場合は、中央IRBによる一括審査を実施する研究
<1-3.産学連携による薬事承認を目指した医薬品シーズの実用化を推進する研究>
【研究開発費の規模】1課題あたり1000万円~8000万円/年 程度 (間接経費を含む)
【研究開発期間】最長3年度(平成29~31年度)
【採択課題予定数】0~4課題
【目標】
日本で生み出された基礎研究の成果を薬事承認につなげるため、アカデミアと製薬企業またはベンチャー企業が連携して革新的な医薬品を創出することを目指す。特に、医療ニーズは高いものの対象患者の特殊性などから採算性が低く、製薬企業が積極的に開発しない分野の医薬品等について、①アカデミアやベンチャー企業等が保有する優れたシーズの非臨床POC取得から臨床研究・医師主導治験への移行、②アカデミアと製薬企業の連携により既に実施している、あるいは実施前の臨床研究・医師主導治験を完了し薬事承認につなげることで、日本発の革新的医薬品・治療法等の早期の実用化を目指す。
本研究開発課題においては、下記2つのカテゴリーによる研究開発を推進する。
カテゴリー①:企業導出が見込める革新的医薬品の非臨床POC取得及び臨床研究・医師主導治験への移行
カテゴリー②:実施中または実施前の臨床研究・医師主導治験の完了及び企業導出
※研究開発提案書には、カテゴリー①、②の区別を明記すること。
【求められる成果】
カテゴリー①:非臨床POCの取得及び研究期間内における臨床研究・医師主導治験への移行
カテゴリー②:臨床研究・医師主導治験の完了、企業導出
【採択条件】
採択にあたっては、カテゴリー①②に共通して、次の(a)~(d)の全てを満たすことを必須とする。
(a) アカデミアと製薬企業またはベンチャー企業が共同で提案し実施する研究開発であること。(臨床研究・医師主導治験が完了し、当初想定していた臨床POCが得られた際には、連携企業が製造販売承認の取得に向けた開発及び承認申請を行う意思が明確にあること。)
(b) PMDAが実施する薬事戦略相談(対面助言)(治験相談を含む。以下同じ。)を活用し研究開発提案書に相談結果を反映させるなど、出口戦略を明確にした研究開発であること。
(c) 知的財産権等の取扱いについては研究開始より前に取り決めておくこと。なお、研究開発により得られた試験データ及び臨床検体は連携企業に提供するほか、アカデミアによる研究成果に係る公表及び知的財産権等については、医薬品の実用化を最優先する取扱いを講じること。
(d) 本公募のヒアリング審査の対象となった場合、アカデミア側と企業側双方の研究開発者が計画する提案内容について説明し、質疑に対応すること。
上記の共通条件に加えて、以下に該当する提案を優先的に採択する。
・ 医療ニーズは高いものの対象患者の特殊性などから採算性が低く、製薬企業が積極的に開発しない分野の医薬品(不採算品等)の実用化を目指す研究開発であること。
・多施設共同試験を実施する場合は、中央IRBによる一括審査を実施する研究
また、カテゴリー①については、以下に該当する提案を優先的に採択する。
・ アカデミアの基礎研究成果、製薬企業等に眠っている医薬品シーズ、未利用技術(製剤化技術、DDS等)、大手製薬企業からベンチャー企業等へスピンアウト、カーブアウトされたシーズ等を活用し、革新的医薬品の実用化を目指す研究開発であること。
カテゴリー②については、以下に該当する提案を優先的に採択する。
・ 臨床研究・医師主導治験において必要な症例数を確保するための具体的な方策が策定されていること(適確な患者・参加者のリクルートや適確な医療機関による実施体制の構築等)。
<2-1.安価、高性能かつ国際水準を見据えた、臨床研究・治験の推進に資するEDC(Electronic Data Capture」/CDMS(Clinical Data Management System)の普及に係る研究>
【研究開発費の規模】1課題あたり上限1000万円/年 (間接経費を含む)
【研究開発期間】最長3年度(平成29~31年度)
【採択課題予定数】0~1課題
【目標】
安価に使用可能なEDC/CDMSを提示し、臨床研究・医師主導治験を実施する施設等へ実際に普及・啓発を行いながら導入していくことを通じて、そのインパクト(コスト削減効果、作業効率の変化等)についての研究を行う。
【求められる成果】
・ 安価、高性能かつCDISC標準を見据えたEDC/CDMSの普及啓発・導入
・ 提案者が推奨するEDC/CDMSシステムを5件以上の臨床研究・医師主導治験に導入した上で、それによる影響(臨床研究・治験のコスト低下、作業効率の変化)を調査し、今後の更なる臨床開発に資するEDC/CDMSに係る提言を行う。
【採択条件】
研究開発課題の採択にあたっては、次の(a)~(c)のすべてを満たすことを必須条件する。
(a) 調査対象とするEDC/CDMSはFDAまたはPMDAの承認取得にあたり使用された実績があるEDC/CDMSであること。
(b) 国外において一定程度普及していると認められるEDC/CDMSであること。
(c) 利用希望者の求めに応じて有償あるいは無償で提供可能なEDCであること。
(d) 新たにEDCを開発するための研究ではないこと
なお、下記の点を重点的に評価する。
・利用者教育が充実している前提において、利用者によるシステム構築・カスタマイズが容易であること
・臨床研究・医師主導治験を行うに当たっての、一般に想定される当該EDC/CDMS利用に係るコストが低いこと
・マニュアル整備や問い合わせ対応などのサポートが充実していること
・オープンソースである等、オープンイノベーションに資するEDC/CDMSであること
・データの出力にあたってはCDISC標準に対応している又は当該機能を開発中であること
<2-2. 臨床研究の副作用情報等の報告に係る研究>
【研究開発費の規模】1課題あたり上限1500万円/年 (間接経費を含む)
【研究開発期間】最長2年度(平成29~30年度)
【採択課題予定数】0~1課題
【目標】
臨床研究実施機関等と連携し、副作用情報等の臨床研究実施機関内での管理及び行政への報告を効率化するための悉皆性及び堅牢性を兼ね備えたツールを開発し、臨床研究実施機関等に普及することを目標とする。
【求められる成果】
臨床研究における副作用情報等の管理及び行政への報告様式の作成を電子診療情報等からの機械的な作成補助を行うツールの開発と普及
【採択条件】
臨床研究実施機関と連携し、副作用情報等の管理・報告様式作成支援ツールを作成し、悉皆性及び堅牢性等の検証を行い、医療機関への普及を目指す研究であること。
担当(照会先):信濃町キャンパス 学術研究支援課 AMED担当
メール:amed-shinano@adst.keio.ac.jp