慶應義塾大学医学部の使命

独立自尊と実学(サイエンス)の精神に基づき、患者中心の医療を実践し、世界の医学を先導する

注釈
【独立自尊(どくりつじそん)】「心身の独立を全うし、自らのその身を尊重して人たるの品位を辱めざるもの、之を独立自尊の人と云う」。自他の尊厳を守り、何事も自分の判断・責任のもとに行うことを意味する、慶應義塾の基本精神です。
【実学(じつがく)】福澤がいう実学はすぐに役立つ学問ではなく、「科学(サイヤンス)」を指します。実証的に真理を解明し問題を解決していく科学的な姿勢が義塾伝統の「実学の精神」です。
https://www.keio.ac.jp/ja/about/philosophy/より引用)

慶應義塾大学医学部の教育目標

独立自尊の気風を養い、豊かな人間性と高い倫理観を持ち、患者中心の医療を実践し、世界の医学を先導する人材を育成する

慶應義塾大学医学部の3つの方針

学位授与に関する方針(ディプロマポリシー)

医学部の使命・教育目標に基づき、カリキュラム・ポリシーに沿った全科目(外国語科目、人文・社会科学科目、基礎科学必修科目、医学基礎教育科目から構成される「基礎教育科目」、基礎・社会医学系科目、自主学習、臨床医学系科目から構成される「専門教育科目」)を履修し、学則で定めた卒業条件を満たし、さらに以下に定める8つの卒業時コンピテンスを修得した学生に学士(医学)の学位を授与します。

  • I. プロフェッショナリズム
  • II. 医学知識
  • III. 診療の実践
  • IV. コミュニケーション
  • V. チーム医療の実践
  • VI. 医療・福祉への貢献
  • VII. 科学的探究
  • VIII. 国際医療人としての資質

※「自主学習」とは、研究室に配属され、教員とマンツーマンで研究活動をおこなう教育プログラム。

授与する学位

学士(医学)

教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラムポリシー)

医学部の使命・教育目標に基づき、「自律的学習能力」「科学的思考能力」「医療プロフェッショナリズム」「基本的臨床能力」の修得を基本方針として、基礎教育科目、専門教育科目(基礎・社会医学系科目、自主学習、臨床医学系科目)の有機的連携を図り、8つの卒業時コンピテンスを修得するための学部カリキュラムを編成・実施します。

  • I. プロフェッショナリズム
  • II. 医学知識
  • III. 診療の実践
  • IV. コミュニケーション
  • V.チーム医療の実践
  • VI. 医療・福祉への貢献
  • VII. 科学的探究
  • VIII. 国際医療人としての資質

入学者の受入れに関する方針(アドミッションポリシー)

本学医学部は、本学の使命「独立自尊と実学(サイエンス)の精神に基づき、患者中心の医療を実践し、世界の医学を先導する」に基づき、「基礎臨床一体型の医学・医療の実現」の理念の下、人材を育成してきました。
本学医学部は、この使命・建学の精神を理解し、次世代を先導し、豊かな人間性と深い知性を併せ持つ医学生を強く求めます。そのために、創立者 福澤諭吉の「一身独立(自ら考え、実践する)」の教えを理解し、世界に雄飛し、患者中心の医療を実現できるphysician scientist(科学的思考力を備えた医師)となりうる医療人としての資質、使命感、学習意欲を重視し、卒業時コンピテンスを修得しうる人材を選抜します。

入学試験での評価は、次のように行います。
基礎学力:学科筆記試験(数学、理科、英語。詳細は入試要項参照のこと)、面接、および小論文により評価します。
学習意欲・態度、使命の理解、倫理感:調査書、面接、小論文により評価します。
読解力・文章能力:学科筆記試験、小論文により評価します。
自らの考え方を他者に説明する能力、コミュニケーション能力:面接、小論文により評価します。

【入学までに身につけておくべきこと】
医学部では、幅広い知識や技能を修得し、実践することが求められます。また、卒業後は、医療人として、生涯にわたって学び続けることが求められます。そのために、大学に入学するまでに、次の教科・科目についての学力とともに、自ら学ぶ学習態度を身につけることが期待されます。
数学:数量的な概念の理解、論理的思考力、計算力理科:物理、化学、生物など自然科学についての十分な理解と科学的思考力
英語:英語の読解力、表現力、コミュニケーション能力
特別活動および課外活動:主体性、協調性、共感・思いやり・気遣い、利他性(奉仕の心)、倫理感、責任感、洞察力など