
がん遺伝子外来を担当し、保険診療の遺伝子パネル検査と院内がんゲノム検査を実施し、エキスパートパネルを通して、分子病理診断学、及びPrecision Cancer Medicine(がんゲノム医療)を推進している。
1995年3月 | 北海道大学医学部卒業(医学士) |
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1999年3月 | 北海道大学大学院医学研究科 病理系専攻医学博士課程修了、学位取得(博士(医学)) |
1999年4月 | 北海道大学医学部附属病院 病理部 (医員) |
2000年4月 | 北海道大学大学院医学研究科 分子細胞病理学 (助手) |
2002年3月~2004年7月 | Molecular pharmacology at University of California, San Diego, Department of Pharmacology (Dr. Paul A. Insel; as a research fellow) |
2008年10月 | 北海道大学大学院医学研究科 探索病理学講座 (特任准教授) |
2012年11月 | 北海道大学病院臨床研究開発センター 生体試料管理室 (室長(兼任)) |
2015年1月 | 北海道大学大学院医学研究科探索病理学講座 (特任教授) |
2016年4月 | 北海道大学病院がん遺伝子診断部 (統括マネージャー(兼任)) |
2017年4月 | 国立病院機構 北海道がんセンター がんゲノム医療センター(センター長) |
2017年7月 | 慶應義塾大学医学部 客員教授(兼任) 腫瘍センターゲノム医療ユニット |
2017年11月 | 慶應義塾大学医学部 特任教授 腫瘍センターゲノム医療ユニット長 |
2018年10月 | 鹿児島大学医学部 客員教授(兼任) |
2019年4月 | 慶應義塾大学医学部 教授 臨床研究推進センター/腫瘍センターゲノム医療ユニット |
2021年3月 | 慶應義塾大学医学部 臨床研究推進センター 生体試料研究支援部門長 |
2024年8月 | 慶應義塾大学医学部 教授/がんゲノム医療センター長 |
2000年2月 | 北海道医学会 第18回北海道医学賞 |
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2005年1月 | 北海道大学医学部同窓会 フラテ研究奨励賞 |
2008年5月 | 日本神経病理学会 平成20年度神経病理学会賞 |
2010年4月 | 日本病理学会 平成22年度学術奨励賞 |
2019年に厚生労働省から、がんゲノム医療中核拠点病院としての認定を受け、がんゲノム医療センターを中心としたがんゲノム医療の診療体制を構築しています。
治療の最終ラインで遺伝子プロファイルに基づく治療薬を選定するために実施されるCGP検査とは別に、病理診断時に遺伝子プロファイルを取得し、WHO第5版で示される国際分子分類に従った病理診断を行うことは、今後の腫瘍診断学における重要な検査となります。当院では2022年1月より病院執行部の許可を頂き、診断上必要な症例に対して院内で遺伝子プロファイルを検索するRapid-Neo検査を開始しました。呼吸器内科、婦人科を中心に多くの診療科が検査をオーダーしています。現在は保険点数が付いていないため、全額病院負担の検査として実施していますが、日本病理学会を中心に厚生労働省及びPMDAと協議を重ねており、2026年度の診療報酬改定までに何等かの形で病理診断に必要な遺伝子パネル検査の実施に対する保険償還を実現させる方向で活動しています。
3.「病理・ゲノム・臨床情報のリアルタイム・リアルワールドデータベースの構築に基づくプレシジョンメディシンの推進」
慶應プレシジョングループには30以上のがんゲノム医療中核拠点病院等が連携しており、これらすべての病院で実施されたがんゲノム検査情報、臨床情報がデータベース化され、1万症例以上の情報が収納されています(PleSSisionデータベース)。現在、その症例のゲノム情報、臨床情報及びデジタル病理情報をリアルタイムに統合する研究体制構築を準備中です。こうした階層化データベースを構築し、形態的病理情報とゲノム情報をリンクさせることで細胞形態及び組織構築を司っているゲノム異常を同定し、組織形態情報からゲノム情報を推測できる技術の開発を目指しています。