2016年08月01日
7月22日、石原伸晃大臣(経済再生担当、社会保障・税一体改革担当、経済財政政策担当、健康・医療戦略担当)が信濃町キャンパスに視察に訪れ、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)等の支援を受け実施している、世界をリードする再生医療研究や、リハビリテーション医学研究を中心に見学・体験されました。
梅雨明けが待ち遠しい中、総合医科学研究棟前で戸山常任理事、岡野医学部長、里宇教授、福田教授、古川教授らがお迎えし、はじめに同ラウンジにて、岡野学部長が医学部の紹介と再生医療の取り組みについて説明しました。その後、iPS細胞を用いた脊髄損傷の再生医療に関する研究として、iPS細胞移植後の脊髄損傷マウスの観察やリハビリ訓練の様子を見学されました。次に、iPS細胞を用いた重症心不全治療に関する研究として、ヒト再生心筋細胞培養設備やヒト再生心筋細胞大量培養用ロボットを視察され、実際に心筋細胞を観察された後、iPS細胞由来神経細胞を用いたアルツハイマー病等に関する研究として、患者由来iPS細胞及びiPS細胞から作成した神経細胞を観察されました。続いて、脳の活動情報に応じたリハビリシステムの開発に関する研究として、現在開発中の手指用と上肢用のニューロリハビリテーション(脳の活動情報を検知して医療機器が運動をアシストする回復訓練)機器等を実際に身に付けて体験いただきました。最後に、CYBERDYNE株式会社も加わり、ロボットスーツHAL®を用いた機能再生治療をはじめ、川崎市にある殿町タウンキャンパスにおける世界を代表する医療イノベーション拠点作りへの取り組みを紹介しました。
石原大臣は、実際に研究内容を見るだけでなく、積極的に体験を希望され、熱心に質問を投げかけられていました。また、視察後の意見交換では、慶應義塾大学医学部の先進的な再生医療研究に感銘を受け、臨床現場での実用化、研究拠点の拡大などに公平に予算を配分し、裾野が広がっていくような小さな規制改革をどんどん行い、成長戦略を進めるために、行政として課題を共有し協力していきたいとのお言葉をいただきました。