7月27日付で平成28年度 日本医療研究開発機構(AMED)「女性の健康の包括的支援実用化研究事業―Wise(2次公募)」について新規課題が公募されました。
ご応募を検討されている研究者におかれましては下記照会先までご一報くださいますようお願いいたします。
(1)応募意思の申し出締切:【平成28年8月10日(水)】
(2)応募書類一式提出締切:【平成28年8月12日(金)】
【注意点】
・ 本学で応募が可能な方は、本学と雇用関係のある”常勤”の研究者となります。
・ 機関を対象としての公募であり、申請は代表機関の長が行うことになります。
・ 提案書の提出方法:【e-Rad】
―公募概要―
女性の健康の包括的支援実用化研究事業-Wise (平成28年度2次公募)
http://www.amed.go.jp/koubo/010720160712.html
【公募期間】平成28年7月27日~平成28年8月24日(水)(正午)厳守
【研究開発課題名】性差に基づく薬物療法の有効性・安全性の評価研究
【研究開発費の規模】1課題あたり 1500万円/年(間接経費含む)
【研究開発実施期間】1~3年度(平成28年度~平成30年度)
【採択課題予定数】1~2課題程度
【背景と目的】
生物学的な性差確立のステップは巧妙なメカニズムによって支配されている。免疫疾患、骨疾患代謝疾患、心疾患など、様々な疾患の発症頻度には性差が存在するほか、薬物の効果および副用にも性差が存在することは稀ではなく、性差を念頭に置いた基礎研究および臨床研究が求められる。
薬物投与後の吸収、分布、代謝、排泄の過程で、薬物動態(Pharmacokinetics)における性差、および薬物の感受性(Pharmacodynamics)の性差についても考慮する必要がある。
一般的に糸球体濾過量が女性で少ないことや薬物代謝酵素の遺伝子多型、酵素活性等の男女間での違い、body mass indexの違い等が薬物動態に影響する。また、効果、副作用の男女差には薬物への感受性の性差が影響を及ぼしている可能性が高いがその詳細は明らかでない。体型やプロテオーム、メタボローム等の情報や標的臓器ごとの性差に着目し、効果や副作用の相関を見いだし、その結果に基づき、至適な男女別の投与量設定に関して考察することを目標とする。
加えて、本公募研究開発課題では、日本赤十字社より献血血液の提供を受け研究開発に使用することが可能である。今般、日本赤十字社の献血血液保管検体で保管期間(11年)を終了し廃棄対象となるものにつき、バイオリソースとして研究に活用できることとなったため、この特性を生かした活用についてフィージビリティスタディを行う必要がある。このため、本研究事業においては、検体の一部又は全部として日赤の廃棄対象検体を活用した、性差に基づく薬物療法の有効性・安全性の評価研究について公募を行う。
【求められる成果】
性差による薬物療法の効果・副作用の違いに影響を及ぼす因子の推定または特定
個人差に影響を与え得る因子に基づいた男性、女性別薬物適正用量の推定または決定
性差医療に関する提言またはガイドライン作成
担当(照会先):信濃町キャンパス 学術研究支援課 AMED担当
メール:amed-shinano@adst.keio.ac.jp